顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー

経過は比較的緩やかだが定期的な観察が必要。
無理をしないことが大切

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの種類

2種類の病型。新しい原因遺伝子が発見される

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーとは、顔面・肩甲・上腕筋の筋力低下から発症する筋ジストロフィーです。

95%程度の患者さんは、4番染色体の端に存在する3.3kbの繰り返し配列(D4Z4)が短くなることと関連しておりFSHD1と言います。2012年に18番染色体にあるSMCHD1の変異が本症と関連していることが明らかとなりFSHD2と呼ばれています。

主な症状

思春期以降に顔面・肩甲の筋力低下で発症する方が多い

発症年齢や重症度には幅があり、筋力の左右差が見られることも特徴のひとつです。
発症前の運動機能は正常な例が多く、軽症の患者さんでは顔面筋の筋力低下が目立たない場合もあります。

  • 顔面筋力低下:閉眼困難(睫毛徴候)、口とがらせ不良、口笛困難、横笑い、下口唇肥大、表情の乏しさ
  • 肩甲帯:上腕挙上困難、翼状肩甲(上肢を前方に挙上すると肩甲骨が背中から浮いて翼のように見える)、ポパイの腕(肩甲帯-上腕上部の萎縮に比べ、上腕下部から先の萎縮が目立たない)
  • 手指の筋力は保たれやすい
  • 滲出性網膜炎(コーツ病)や難聴を合併することがある
  • 呼吸不全や心不全はまれとされているが、呼吸不全は従来考えられていたより多く、呼吸器を装着している例もある
  • 一部の患者さんは乳児期から発症し、けいれんや知的障害を伴うこともある

療養上の留意点

無理は厳禁。リハビリ・定期的受診で自己管理

筋肉を痛めないためにも、無理をしないことが第一です。生活上で体に負担がかかる場面がないかどうか、医師とも相談してください。
症状に応じて、適切な装具の処方やリハビリテーションを受けましょう。
また、心肺機能障害を持つ場合もあるため、定期的な全身検査が必要です。

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